2008年5月2日、愛知県豊田市生駒町にて、下校中の女子高生が行方不明になった。警察がケータイの微弱電波を利用して捜索したところ、翌3日明け方に女子高生の遺体を発見。通学用カバンが奪われており、後に遠く離れた地点で発見されたものの、カバンの中身のうちジャージ上下が見つからなかった。2020年現在も犯人は特定されておらず未解決。
【自宅まであと少しだった】
被害者は愛知教育大学付属高校の1年生で当時15歳。4月に同高校に入学したばかりだった。サッカー部のマネージャーを務めており、事件のあった5月2日(金曜日)は18時半過ぎまで部活をしていた。18時45分頃、被害者は校門前で友人と別れ、一人自転車に乗って下校。
19時30分頃、下校しない被害者を心配した家族がケータイに連絡をいれる。しかし応答は無し。周囲を捜索するも見当たらず。24時頃、警察へ捜索願を提出。警察は携帯電話会社に協力を依頼し、被害者ケータイの発する微弱電波から位置を絞り込むことに成功する。当初ケータイの呼び出し音は鳴っていたが、途中から不通になったという。
日付が変わって5月3日午前5時30分頃、近所の農道で被害者の遺体を発見。被害者は学校から自宅まで約4キロの道のりを通っていたが、遺体発見現場は学校から約3キロ、自宅まであと1キロくらいの地点であった。農道故に近くに民家は無く人通りも少ない。街灯も無いため夜は真っ暗になる。
【遺体】
被害者の死亡推定時刻は2日の19時~20時頃。首にビニールテープが7重にも巻かれ、口には白いタオルを押し込まれ、目と鼻を殴られた痕跡があった。首のビニールテープは元々口をふさごうとしたところ、ずり落ちて首にかかったと分析されている。死因は窒息死。口をふさがれた状態で殴られ、鼻血が泡状になって気道をふさいだことによって窒息したとみられている。
制服は泥で汚れて激しく争った形跡があった。下着が持ち去られていたという情報もある。ただし乱暴された形跡は無かったらしく、犯人の体液などは検出されていないとのこと。他に倒れた自転車と脱げた靴とケータイが落ちていた。ケータイは泥水による浸水のためか壊れていた。
被害者の通学用カバンが見つからなかったが、5月3日の午前6時頃(遺体の発見されたおよそ30分後)、現場から15キロほど離れた岡崎市稲熊町の土手に落ちているのを散歩中の主婦が発見した。中身は教科書・腕時計・電子辞書が残っていたが、ジャージ上下が無くなっていた。なお、事件発生直後の報道ではサイフを奪われていたとされたが、後の報道によれば当日自宅に忘れていただけらしい。つまりは強盗目的で襲われた可能性は低そうだ。
【犯人は】
現場に残された足跡は被害者のものを除けば一種類のみという。口に詰められたタオルは被害者のものではないことを確認しており、犯人が持ち込んだ可能性が高い。
短く切った結束ベルトも見つかっている。これは犯人が被害者の手を縛ろうとしていたのだと考えられている。しかし抵抗されて上手くいかなかったか、あるいは口を塞いだだけで十分と思って止めたのかもしれない。
また、警察発表によれば現場から犯人のものと見られる「DNAの一部」を検出しているとのこと。他に被害者の制服からは犯人のものとみられる手袋痕も複数見つかっているという。だが、捜査はそこから先に進んでいない。
事件から10年が経った2018年5月時点で、捜査本部は犯行時間帯に現場付近で目撃された黒のSUVに注目しているようだ。
【リンク】
愛知県警による情報提供呼びかけページは以下のとおり。奪われたジャージと、犯人のものと思われるタオルと結束ベルトの写真を掲載している。
https://www.pref.aichi.jp/police/anzen/sousa/houshoukin/toyota/toyota-200805.html
【出典】
産経新聞2008年5月3日「15歳女子高生殺される 愛知県豊田市、首にひも」
産経新聞2008年5月3日「帰宅途中に襲い、かばんを強奪か 愛知・豊田の女子高生殺害」
中日新聞2008年5月4日「愛知・豊田で高1女子殺される 下校中、殴られ首にテープ」
読売新聞2008年5月4日「下校の高1女子殺される…愛知、首にビニールテープ」
読売新聞2008年5月4日「愛知・高1殺害、水田に犯人のものとみられる足跡…単独犯か」
読売新聞2008年5月5日「女高生殺害、現場の水田に足跡…単独犯?車・バイクで逃走か」
中日新聞2008年5月5日「ジャージーなくなる、持ち去りか 豊田・高1女子殺害」
朝日新聞2008年5月6日「携帯電話で現場絞る 県警、遺留品から感知 愛知・高1殺害」
読売新聞2008年5月8日「女子高生の口にタオル押し込む…愛知・高1殺害事件」
朝日新聞2008年6月3日「持ち去られたジャージー公開 豊田・高1殺害」
朝日新聞2010年12月9日「現場に結束ベルト、抵抗抑える目的か 豊田・高1殺害」
産経新聞2018年5月2日「愛知の女子高生殺害、事件当日に不審な車目撃情報 黒っぽいSUV低速走行」
【自宅まであと少しだった】
被害者は愛知教育大学付属高校の1年生で当時15歳。4月に同高校に入学したばかりだった。サッカー部のマネージャーを務めており、事件のあった5月2日(金曜日)は18時半過ぎまで部活をしていた。18時45分頃、被害者は校門前で友人と別れ、一人自転車に乗って下校。
19時30分頃、下校しない被害者を心配した家族がケータイに連絡をいれる。しかし応答は無し。周囲を捜索するも見当たらず。24時頃、警察へ捜索願を提出。警察は携帯電話会社に協力を依頼し、被害者ケータイの発する微弱電波から位置を絞り込むことに成功する。当初ケータイの呼び出し音は鳴っていたが、途中から不通になったという。
日付が変わって5月3日午前5時30分頃、近所の農道で被害者の遺体を発見。被害者は学校から自宅まで約4キロの道のりを通っていたが、遺体発見現場は学校から約3キロ、自宅まであと1キロくらいの地点であった。農道故に近くに民家は無く人通りも少ない。街灯も無いため夜は真っ暗になる。
【遺体】
被害者の死亡推定時刻は2日の19時~20時頃。首にビニールテープが7重にも巻かれ、口には白いタオルを押し込まれ、目と鼻を殴られた痕跡があった。首のビニールテープは元々口をふさごうとしたところ、ずり落ちて首にかかったと分析されている。死因は窒息死。口をふさがれた状態で殴られ、鼻血が泡状になって気道をふさいだことによって窒息したとみられている。
制服は泥で汚れて激しく争った形跡があった。下着が持ち去られていたという情報もある。ただし乱暴された形跡は無かったらしく、犯人の体液などは検出されていないとのこと。他に倒れた自転車と脱げた靴とケータイが落ちていた。ケータイは泥水による浸水のためか壊れていた。
被害者の通学用カバンが見つからなかったが、5月3日の午前6時頃(遺体の発見されたおよそ30分後)、現場から15キロほど離れた岡崎市稲熊町の土手に落ちているのを散歩中の主婦が発見した。中身は教科書・腕時計・電子辞書が残っていたが、ジャージ上下が無くなっていた。なお、事件発生直後の報道ではサイフを奪われていたとされたが、後の報道によれば当日自宅に忘れていただけらしい。つまりは強盗目的で襲われた可能性は低そうだ。
【犯人は】
現場に残された足跡は被害者のものを除けば一種類のみという。口に詰められたタオルは被害者のものではないことを確認しており、犯人が持ち込んだ可能性が高い。
短く切った結束ベルトも見つかっている。これは犯人が被害者の手を縛ろうとしていたのだと考えられている。しかし抵抗されて上手くいかなかったか、あるいは口を塞いだだけで十分と思って止めたのかもしれない。
また、警察発表によれば現場から犯人のものと見られる「DNAの一部」を検出しているとのこと。他に被害者の制服からは犯人のものとみられる手袋痕も複数見つかっているという。だが、捜査はそこから先に進んでいない。
事件から10年が経った2018年5月時点で、捜査本部は犯行時間帯に現場付近で目撃された黒のSUVに注目しているようだ。
【リンク】
愛知県警による情報提供呼びかけページは以下のとおり。奪われたジャージと、犯人のものと思われるタオルと結束ベルトの写真を掲載している。
https://www.pref.aichi.jp/police/anzen/sousa/houshoukin/toyota/toyota-200805.html
【出典】
産経新聞2008年5月3日「15歳女子高生殺される 愛知県豊田市、首にひも」
産経新聞2008年5月3日「帰宅途中に襲い、かばんを強奪か 愛知・豊田の女子高生殺害」
中日新聞2008年5月4日「愛知・豊田で高1女子殺される 下校中、殴られ首にテープ」
読売新聞2008年5月4日「下校の高1女子殺される…愛知、首にビニールテープ」
読売新聞2008年5月4日「愛知・高1殺害、水田に犯人のものとみられる足跡…単独犯か」
読売新聞2008年5月5日「女高生殺害、現場の水田に足跡…単独犯?車・バイクで逃走か」
中日新聞2008年5月5日「ジャージーなくなる、持ち去りか 豊田・高1女子殺害」
朝日新聞2008年5月6日「携帯電話で現場絞る 県警、遺留品から感知 愛知・高1殺害」
読売新聞2008年5月8日「女子高生の口にタオル押し込む…愛知・高1殺害事件」
朝日新聞2008年6月3日「持ち去られたジャージー公開 豊田・高1殺害」
朝日新聞2010年12月9日「現場に結束ベルト、抵抗抑える目的か 豊田・高1殺害」
産経新聞2018年5月2日「愛知の女子高生殺害、事件当日に不審な車目撃情報 黒っぽいSUV低速走行」