2006年8月28日、山口県周南市の国立徳山工業高等専門学校内において、女子学生が首を絞められて殺害されているのが発見された。女子学生が殺害された研究室は鍵がかけられていて密室状態。鍵を持つのは教員1名と同研究室に所属する5人の学生のみに絞られる。
警察は現場に残されていた犯人の痕跡をDNA鑑定し、同研究室所属の男子学生Xによる犯行と断定。Xは既に行方を晦ましており、直ちに全国指名手配されたが、9月7日に学校付近の山林で遺体で発見された。事件後間もなく自殺していた模様。遺書の類も無く、被疑者死亡により動機など真相は一切明らかにならないまま事件はクローズした。
【学校の中で】
被害者の名前は中谷歩さん。徳山高専の土木建築工学科5年生。当時20歳。
事件のあった日は夏休み期間だったが、中谷さんは卒業研究を進めるために学校へ来ていた。部活動で来ている学生も多く、学内には多くの人がいた。全くありふれた一日である。中谷さんは一緒に登校した友人と昼食を一緒にとる約束をして一人で研究室へ向かった。これが午前10時30分頃のことである。
午前11時過ぎ、上記友人が中山さんの研究室を訪れるも部屋は施錠されていて応答が無い。彼女は仕方なく別の人と昼食へ行くことにしたが、中谷さんのことを心配してケータイに連絡を入れた。しかしそれでもなお応答がなく、同級生や職員・教員にも知らせて学内を探し始めた。
午後15時頃、学校職員がマスターキーを使って研究室のドアを空けたところ、室内で中谷さんが死んでいるのを発見。首に荷造り用のビニール紐が巻きつけられた状態で仰向けに倒れていた。何者かによって背後から強い力で絞められたとみられる。一方で中谷さんの手の指や爪からは微量の皮膚片が見つかった。これは犯人に対して激しく抵抗したことを意味する。死亡推定時刻は同日午前10時30分~12時頃。
【男子学生X】
研究室は遺体発見時に鍵がかかっていて密室だった。職員が管理するマスターキーを別にすれば、研究室の鍵は普段は担当教授が持っている。しかし教授は事件当日は外国へ出張中で、女性助教授1名と研究室所属の学生5名に合鍵を渡していた。
この学生5名のうちの1人、男子Xは事件当日に登校しており、さらに11時直前には研究室に一人でいるところを学校職員に目撃されていた。早速Xの行方を追ってみると、事件後は自宅へ戻っておらず、ケータイも繋がらなくなっていることが分かった。
警察は同居する家族から許可を取った上で毛髪を採取し、現場に残された痕跡とDNAを照合したところ一致。事件翌日の8月29日、警察は殺人容疑でXの逮捕状を取る。それでもXの行方が掴めなかったため、8月31日には指名手配。Xが通学に使っているバイクが見つからず、それを使って遠方に逃走したと考えられた。
【結末】
9月7日、学校から5キロほど離れた山中でXの乗るバイクを発見。そして付近にはXが死んでいた。
遺体は腐敗が激しく一部が白骨化していた。司法解剖の結果、死後約10日、すなわち事件発生後間もなく死んだことが判明。近くの木にはビニール紐が引っ掛けられており、これを使って首つり自殺した模様。しかし遺書にあたるものは見つかっていない。現場は滅多に人が立ち入らないようなところだという。
10月31日、Xを被疑者死亡のまま殺人及び「強姦致死」容疑で書類送検。11月27日、被疑者死亡により不起訴処分。捜査本部によれば、Xは事件前日にメールで中谷さんを研究室に呼び出したことが分かっており、首を絞めるのに使ったビニール紐を自宅から持ち込んでいた点も含め、確定的な殺意をもった計画的な事件だと判断しているという。しかし結局動機などは一切明らかになることはないまま事件は終結した。
【匿名か実名か】
Xは事件当時19歳。あと数カ月後で20歳になるところだった。すなわち未成年。山口県警はそのことに配慮して匿名で指名手配を行った。根拠は少年事件を捜査する際の規範を定めた「犯罪捜査規範」の第202条以下にある。
Xは結果として事件直後に自殺していたわけだが、行方を掴めない約一週間、県警に対してXの実名や顔写真を公表して捜査すべきだという批判が多くなされた。しかし県警は「再犯の可能性は低いから」と応じなかった。県警が情報を積極公開しない以上、報道各社も協定を結んで匿名報道を続けるしかない。
少年事件の実名報道については少年法を根拠として議論される。条文は以下のとおり。
少年法第61条 家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者については、氏名、年齢、職業、住居、容ぼう等によりその者が当該事件の本人であることを推知することができるような記事又は写真を新聞紙その他の出版物に掲載してはならない。
指名手配中のXは「家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者」にあたらないのだから、少年法を根拠として匿名報道とするのは本来的には誤りのはずなのだが…。
そして9月7日、週刊新潮が他社に先駆けて実名報道を行った。曰く「殺人事件で逃亡中の犯人の身柄確保以上に優先すべきことはない。指名手配犯の実名も顔写真も公開されないのはおかしい。」結局、同日午後にXの死亡が確認され、いくつかのテレビ局・新聞も実名報道を始める。理由に「少年の死亡により更生の機会が失われた」ことを挙げている。一方で、Xの死亡後も匿名報道を続ける会社も多数あり、対応は分かれた。
【強姦致死】
上記のとおり、Xは殺人容疑の他に「強姦致死」容疑でも書類送検されている。Xが未成年だったためか、あるいは被害者に配慮してか、犯行の態様、特に強姦の部分については、「着衣に乱れがあった」程度の記載があるくらいでほとんど公にされていないところである。
しかし週刊新潮が伝えるところによれば、被害者はどうやら死後に強姦されていたらしい。現場に残された犯人の痕跡とは、すなわちXの精液と血液だ。これをDNAを鑑定することで即日Xが犯人と断定されたわけである。同じく週刊新潮によれば、Xが自宅で大量のレイプものビデオを所持していたことを確認したという。悪名高い「バッキービジュアルプランニング社」のビデオもあったとか。
本事件は警察やマスコミが伝える以上に凶悪な犯行だった可能性が高いということだ。中谷さんの両親も、Xの書類送検時に「県警には強姦致死という事実をしっかり伝えてほしい」と要望している。2009年8月8日付の読売新聞によれば、殺害現場を目撃した女性学校職員2名がPTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断され、労災を申請したところ認定されたという。このことからも本件犯行がよっぽど凄惨なものであったことが伺えよう。
【加害者を知るということ】
被害者の母親である中谷加代子さんは、事件から5年後に務めていた市役所を辞め、犯罪被害者遺族の立場での活動を始めた。
彼女の活動は「加害者を理解する」ことが中心にある。加害者を責めるのではなく寄り添いたいのだという。加害者が人生を充実して生きて、当たり前の幸せを感じて、そこから初めて被害者への真の償いの気持ちが生まれてくるのではないか、との理屈だ。
少年院、刑務所、更生保護施設などを訪れて、加代子さんは罪を犯した人たちとの対話を2020年現在も続けている。
【出典】
読売新聞2006年8月29日「徳山高専研究室で20歳女子学生殺害、首にひも…山口」
読売新聞2006年8月29日「山口の女子高専生、死因は窒息死」
西日本新聞2006年8月29日「犯行後に研究室施錠? 中谷さん 登校直後に連絡絶つ」
時事通信2006年8月29日「登校後すぐに殺害か=女子学生、携帯に応答せず-徳山高専で現場検証・山口県警」
朝日新聞2006年8月30日「男子同級生に逮捕状 事件後から行方不明 山口・高専学生殺害事件」
毎日新聞2006年8月30日「<山口女子学生殺害>19歳同級生に逮捕状 事件後、不明に」
読売新聞2006年8月30日「高専女子学生殺害、同級・同研究室の少年に逮捕状」
読売新聞2006年8月30日「高専女子学生殺害、事件直前に研究室で男子学生目撃」
読売新聞2006年8月30日「高専女子学生殺害、最後の目撃は午前10時半ごろ」
朝日新聞2006年8月31日「DNA型一致が決め手 徳山高専事件の容疑者特定」
朝日新聞2006年9月4日「1週間、少年なお不明「普通の友人」動機見えず 山口の高専生殺害」
毎日新聞2006年9月6日「<山口高専生殺害>手配少年の実名と写真、週刊新潮が掲載」
毎日新聞2006年9月7日「<山口高専生殺害>遺体は手配の学生 事件直後に自殺」
毎日新聞2006年9月7日「<山口高専生殺害>動機や真相は闇の中に 男子学生自殺で」
毎日新聞2006年9月8日「<山口高専生殺害>遺体男子学生報道 実名・匿名分かれる」
犯罪被害者遺族の会Poena2006年10月「加害少年実名報道が示す現行少年法の問題点と被害者の保護」
朝日新聞2006年11月1日「事件前日メール 死亡の容疑者、書類送検 徳山高専学生殺害事件」
毎日新聞2006年11月1日「<徳山高専生殺害>自殺少年書類送検 殺人・強姦致死容疑で」
毎日新聞2006年12月18日「<高専生殺害事件>自殺の男子学生を不起訴処分に 山口地検」
朝日新聞2006年12月19日「死亡の容疑者、不起訴処分に 徳山高専学生殺害/山口県」
読売新聞2009年8月8日「殺人事件の遺体目撃でPTSDに…労災認定」
YAHOO!ニュース2017年8月7日「「犯罪の加害者を責めません」--ある遺族の選択とは」
警察は現場に残されていた犯人の痕跡をDNA鑑定し、同研究室所属の男子学生Xによる犯行と断定。Xは既に行方を晦ましており、直ちに全国指名手配されたが、9月7日に学校付近の山林で遺体で発見された。事件後間もなく自殺していた模様。遺書の類も無く、被疑者死亡により動機など真相は一切明らかにならないまま事件はクローズした。
【学校の中で】
被害者の名前は中谷歩さん。徳山高専の土木建築工学科5年生。当時20歳。
事件のあった日は夏休み期間だったが、中谷さんは卒業研究を進めるために学校へ来ていた。部活動で来ている学生も多く、学内には多くの人がいた。全くありふれた一日である。中谷さんは一緒に登校した友人と昼食を一緒にとる約束をして一人で研究室へ向かった。これが午前10時30分頃のことである。
午前11時過ぎ、上記友人が中山さんの研究室を訪れるも部屋は施錠されていて応答が無い。彼女は仕方なく別の人と昼食へ行くことにしたが、中谷さんのことを心配してケータイに連絡を入れた。しかしそれでもなお応答がなく、同級生や職員・教員にも知らせて学内を探し始めた。
午後15時頃、学校職員がマスターキーを使って研究室のドアを空けたところ、室内で中谷さんが死んでいるのを発見。首に荷造り用のビニール紐が巻きつけられた状態で仰向けに倒れていた。何者かによって背後から強い力で絞められたとみられる。一方で中谷さんの手の指や爪からは微量の皮膚片が見つかった。これは犯人に対して激しく抵抗したことを意味する。死亡推定時刻は同日午前10時30分~12時頃。
【男子学生X】
研究室は遺体発見時に鍵がかかっていて密室だった。職員が管理するマスターキーを別にすれば、研究室の鍵は普段は担当教授が持っている。しかし教授は事件当日は外国へ出張中で、女性助教授1名と研究室所属の学生5名に合鍵を渡していた。
この学生5名のうちの1人、男子Xは事件当日に登校しており、さらに11時直前には研究室に一人でいるところを学校職員に目撃されていた。早速Xの行方を追ってみると、事件後は自宅へ戻っておらず、ケータイも繋がらなくなっていることが分かった。
警察は同居する家族から許可を取った上で毛髪を採取し、現場に残された痕跡とDNAを照合したところ一致。事件翌日の8月29日、警察は殺人容疑でXの逮捕状を取る。それでもXの行方が掴めなかったため、8月31日には指名手配。Xが通学に使っているバイクが見つからず、それを使って遠方に逃走したと考えられた。
【結末】
9月7日、学校から5キロほど離れた山中でXの乗るバイクを発見。そして付近にはXが死んでいた。
遺体は腐敗が激しく一部が白骨化していた。司法解剖の結果、死後約10日、すなわち事件発生後間もなく死んだことが判明。近くの木にはビニール紐が引っ掛けられており、これを使って首つり自殺した模様。しかし遺書にあたるものは見つかっていない。現場は滅多に人が立ち入らないようなところだという。
10月31日、Xを被疑者死亡のまま殺人及び「強姦致死」容疑で書類送検。11月27日、被疑者死亡により不起訴処分。捜査本部によれば、Xは事件前日にメールで中谷さんを研究室に呼び出したことが分かっており、首を絞めるのに使ったビニール紐を自宅から持ち込んでいた点も含め、確定的な殺意をもった計画的な事件だと判断しているという。しかし結局動機などは一切明らかになることはないまま事件は終結した。
【匿名か実名か】
Xは事件当時19歳。あと数カ月後で20歳になるところだった。すなわち未成年。山口県警はそのことに配慮して匿名で指名手配を行った。根拠は少年事件を捜査する際の規範を定めた「犯罪捜査規範」の第202条以下にある。
Xは結果として事件直後に自殺していたわけだが、行方を掴めない約一週間、県警に対してXの実名や顔写真を公表して捜査すべきだという批判が多くなされた。しかし県警は「再犯の可能性は低いから」と応じなかった。県警が情報を積極公開しない以上、報道各社も協定を結んで匿名報道を続けるしかない。
少年事件の実名報道については少年法を根拠として議論される。条文は以下のとおり。
少年法第61条 家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者については、氏名、年齢、職業、住居、容ぼう等によりその者が当該事件の本人であることを推知することができるような記事又は写真を新聞紙その他の出版物に掲載してはならない。
指名手配中のXは「家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者」にあたらないのだから、少年法を根拠として匿名報道とするのは本来的には誤りのはずなのだが…。
そして9月7日、週刊新潮が他社に先駆けて実名報道を行った。曰く「殺人事件で逃亡中の犯人の身柄確保以上に優先すべきことはない。指名手配犯の実名も顔写真も公開されないのはおかしい。」結局、同日午後にXの死亡が確認され、いくつかのテレビ局・新聞も実名報道を始める。理由に「少年の死亡により更生の機会が失われた」ことを挙げている。一方で、Xの死亡後も匿名報道を続ける会社も多数あり、対応は分かれた。
【強姦致死】
上記のとおり、Xは殺人容疑の他に「強姦致死」容疑でも書類送検されている。Xが未成年だったためか、あるいは被害者に配慮してか、犯行の態様、特に強姦の部分については、「着衣に乱れがあった」程度の記載があるくらいでほとんど公にされていないところである。
しかし週刊新潮が伝えるところによれば、被害者はどうやら死後に強姦されていたらしい。現場に残された犯人の痕跡とは、すなわちXの精液と血液だ。これをDNAを鑑定することで即日Xが犯人と断定されたわけである。同じく週刊新潮によれば、Xが自宅で大量のレイプものビデオを所持していたことを確認したという。悪名高い「バッキービジュアルプランニング社」のビデオもあったとか。
本事件は警察やマスコミが伝える以上に凶悪な犯行だった可能性が高いということだ。中谷さんの両親も、Xの書類送検時に「県警には強姦致死という事実をしっかり伝えてほしい」と要望している。2009年8月8日付の読売新聞によれば、殺害現場を目撃した女性学校職員2名がPTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断され、労災を申請したところ認定されたという。このことからも本件犯行がよっぽど凄惨なものであったことが伺えよう。
【加害者を知るということ】
被害者の母親である中谷加代子さんは、事件から5年後に務めていた市役所を辞め、犯罪被害者遺族の立場での活動を始めた。
彼女の活動は「加害者を理解する」ことが中心にある。加害者を責めるのではなく寄り添いたいのだという。加害者が人生を充実して生きて、当たり前の幸せを感じて、そこから初めて被害者への真の償いの気持ちが生まれてくるのではないか、との理屈だ。
少年院、刑務所、更生保護施設などを訪れて、加代子さんは罪を犯した人たちとの対話を2020年現在も続けている。
【出典】
読売新聞2006年8月29日「徳山高専研究室で20歳女子学生殺害、首にひも…山口」
読売新聞2006年8月29日「山口の女子高専生、死因は窒息死」
西日本新聞2006年8月29日「犯行後に研究室施錠? 中谷さん 登校直後に連絡絶つ」
時事通信2006年8月29日「登校後すぐに殺害か=女子学生、携帯に応答せず-徳山高専で現場検証・山口県警」
朝日新聞2006年8月30日「男子同級生に逮捕状 事件後から行方不明 山口・高専学生殺害事件」
毎日新聞2006年8月30日「<山口女子学生殺害>19歳同級生に逮捕状 事件後、不明に」
読売新聞2006年8月30日「高専女子学生殺害、同級・同研究室の少年に逮捕状」
読売新聞2006年8月30日「高専女子学生殺害、事件直前に研究室で男子学生目撃」
読売新聞2006年8月30日「高専女子学生殺害、最後の目撃は午前10時半ごろ」
朝日新聞2006年8月31日「DNA型一致が決め手 徳山高専事件の容疑者特定」
朝日新聞2006年9月4日「1週間、少年なお不明「普通の友人」動機見えず 山口の高専生殺害」
毎日新聞2006年9月6日「<山口高専生殺害>手配少年の実名と写真、週刊新潮が掲載」
毎日新聞2006年9月7日「<山口高専生殺害>遺体は手配の学生 事件直後に自殺」
毎日新聞2006年9月7日「<山口高専生殺害>動機や真相は闇の中に 男子学生自殺で」
毎日新聞2006年9月8日「<山口高専生殺害>遺体男子学生報道 実名・匿名分かれる」
犯罪被害者遺族の会Poena2006年10月「加害少年実名報道が示す現行少年法の問題点と被害者の保護」
朝日新聞2006年11月1日「事件前日メール 死亡の容疑者、書類送検 徳山高専学生殺害事件」
毎日新聞2006年11月1日「<徳山高専生殺害>自殺少年書類送検 殺人・強姦致死容疑で」
毎日新聞2006年12月18日「<高専生殺害事件>自殺の男子学生を不起訴処分に 山口地検」
朝日新聞2006年12月19日「死亡の容疑者、不起訴処分に 徳山高専学生殺害/山口県」
読売新聞2009年8月8日「殺人事件の遺体目撃でPTSDに…労災認定」
YAHOO!ニュース2017年8月7日「「犯罪の加害者を責めません」--ある遺族の選択とは」